ケイティ・ペリーのChained To The Rhythmの真の意味

資料請求番号:DE53

Chained To The RhythmでKaty Perryが表現したかったこととは?

この記事では、アメリカのシンガーソングライター、ケイティ・ペリー(Katy Perry)が今年(2017年)2月に発表したChain To The Rhythmの私の解釈を書いていきたいと思います。
まずは、こちらのPVをご覧ください。

Chain To The Rhythmの和訳

最初、いかにも楽しそうな雰囲気から始まる上の動画ですが、最後まで通してみてみると、「楽しい」ということがテーマではないような気がします。冒頭、ものすごく楽しそうな感じで遊園地に入っていくのに対し、最後は人物大の滑車の上で非常に疲弊した表情のKaty Perry本人の顔がアップされて終了になります。

Chain To The Rhythmを直訳すると、「リズムで繋がっている」と訳すこともできますし「リズムで縛られている」と訳すことができます。
最初は、私たちはリズムで繋がっているのよ、ほら、楽しいでしょ??という雰囲気でした。しかしながら、だんだんとKaty Perryの表情が険しくなっていきます。

ディープル

一体何が起こったんだろう?

PVをもう一度見直してみましょう。
・0:24 タブレット端末に夢中になりインスタ映えを目指す人々
・0:36 結婚したと思われる男女が一つの家の中に入り、それがまるで何かに操られているかのように浮かぶ
・1:12 1:34 皆が皆全く同じ動きをして同じ方向に向かっていく
・2:00 そして、その先はハムスターが使うような滑車
・2:31 皆が皆同じ眼鏡をかけて同じ番組を観る
・2:49 いよいよKaty Perry本人が何かおかしいことに確信し、眼鏡を外す。そして、男の人からのメッセージ
ここから本人の顔色がどんどん険しくなっていきます。違和感を感じるけれども、何かおかしいと思うけれども、みんなと一緒にダンスする。
最後、滑車の上で完全に疲弊した本人の顔のアップで終了。

ディープル

どうやら、みんなリズムで繋がっている。という意味に見せかけて、実はみんなリズムで縛られている。という意味が正しい和訳なのかもしれないね・・・

シママ

一つの曲の曲名で複数の訳ができるのね。外国語の曲ならではだわ・・・

歌詞に込められたメッセージとは?

人々は何かに囚われている?

冒頭の歌詞は以下の通り

Are we crazy?
Living our lives through a lens
Trapped in our white-picket fence
Like ornaments
So comfortable, we live in a bubble, a bubble
So comfortable, we cannot see the trouble, the trouble

シママ

訳してみたら、こんな感じ。

私たちおかしいのかな?
レンズを通した所で生きている
私たち、白い柵に閉じ込められている
なんだか装飾品みたいね。
快適よ。泡の中に住んでいる。
快適よ。問題事なんて私たちにはないわ。

何かに囚われている感じはするけども、幸せ。楽しい。というような雰囲気を感じます。
囚われているような雰囲気は以下の歌詞からも感じられます。

サビの直前

So put your rose-colored glasses on
And party on…

バラ色の眼鏡をかけて、さあ、パーティよ!!

サビの部分

Turn it up, it’s your favorite song
Dance, dance, dance to the distortion
Turn it up, keep it on repeat
Stumbling around like a wasted zombie

さあ、盛り上がりましょう!あなたのお気に入りの曲よ
歪みに合わせて踊って踊って踊りまくるのよ
何回も何回も
躓きまくったゾンビのようにね

ディープル

バラ色の眼鏡をかけてパーティをするの・・・?
それから、ゾンビのようにって・・・怖い。

人々は何に囚われている?

バラ色の眼鏡をかけて、歪んだリズムに合わせてゾンビの様に踊り狂う。異常な状態です。まるで皆が皆、何かにとりつかれて操られているかのよう。
そして、2:49頃、みんなが眼鏡をかけてリズムに乗っているところ、男の人が登場します。

It is my desire
Break down the walls to connect, inspire
Ay, up in your high place, liars
Time is ticking for the empire
The truth they feed is feeble
As so many times before
They greed over the people
They stumbling and fumbling and we’re about to riot
They woke up, they woke up the lions (woo!)

これは俺の願い
壁を壊すんだ発奮させるために
おまえらのいるところには嘘つきがいる。
時間が帝国のために刻々と過ぎている
彼らの語る真実は弱い
同じようなことが何度もあったよな?
彼らはみなを貪る
彼らは弱く躓いていて、我々は暴動しようとしている
彼らは目覚めさせてしまった!彼らはライオンを目覚めさせてしまった!!

ディープル

彼らって・・・ライオンって何・・・?

皆が皆同じ映像を見て踊ってる、テレビの前で、普通に人が暮らしている。
この映像と歌詞、それから、この曲が発表された時期(2017年2月)、さらにはKetty Perry本人の政治観から考えると・・・

彼らとは、メディアであり、メディアに踊らされる人でしょう。
ではライオンとは・・・?

メディアに踊らされて生きるこの世の中は楽しい?

最後に

It goes on, and on, and on
It goes on, and on, and on
It goes on, and on, and on

これがずっと続くのよ。と3回繰り返されます。

何がずっと続くのか?メディアに踊らされて盲目的に生きているこの世の中がずっと続く。
最後、完全に疲弊したKaty Perryからは

「これでいいの?」

というメッセージが聞こえてきそうです。

ディープル

この曲は、メディアに踊らされる人々を風刺した曲なのかな。

日本の雰囲気とアメリカの雰囲気

日本でも人々はメディアに踊らされ、狂わされ、操られる・・・という状態になっています。
現実に2009年~2012年の3年間、日本は最悪の状態でした。それに拍車をかけるかのように2011年には東日本大震災が起こりました。
その時の報道によって全国民が慌てふためき、まるでゾンビのように踊らされていたのを覚えていますよね?

政治も経済も国民の心さえもメディアに操られてしまう・・・。

こんな危機的な状況であることはアメリカでも同じだったようです。しかし、日本とアメリカ、両国で決定的に違う点があります。それは、

ネガティブに踊らされているか、ポジティブに踊らされているか

の違いです。アメリカの人たちは基本的にポジティブに踊らされています。バラ色の眼鏡をかけて、踊り狂って、皆が皆同じものを見て楽しむ。

それに対して日本の場合はどうでしょうか?非正規雇用・少子化高齢化問題・政治家の不祥事・・・なにもかもがネガティブなことばかり。
ポジティブなことと言えば、スポーツの報道くらいではないでしょうか?
そして、日本人の若者も毎年3万人の人が自殺していく。この数は東日本大震災の犠牲者数の2倍です。

ディープル

これだったら、まだバラ色の眼鏡をかけさせられて、踊り狂っていたほうがマシだよ・・・

アメリカの方がまだましです。この踊らされているという事実に気づかぬまま、楽しい人生を送って終わる人がほとんどでしょう。それでもいいのです。なぜなら楽しいから。
一方、日本はどうでしょう?ネガティブな情報に踊らされ、人生は苦しいものという暗示をかけられ、耐えきれぬものは自殺し、生き残った者も我慢して生きる。

ディープル

日本の方が、世も末だね。


仮にKaty Perryのようなカリスマ性の持った表現者が日本人だったら・・・この曲は一体どうなっていたでしょうか?
どんなPVに仕上がっていたでしょうか?

考えるだけで恐ろしいです。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です