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はじめに
一眼レフカメラやミラーレス一眼には「シーンモード」というものがあります。このシーンモードは被写体の状態によって撮影者が「シーン」を選択し、選択した「シーン」に従って、カメラがシャッタースピード(以下、SS)や絞り値(以下F)やISO感度(以下、ISO)の設定値を決めるものです。
撮影したい状況によって、シャッタースピードとかの設定の仕方が違ってくるやろ?
例えば集合写真を撮りたいときとスポーツを撮りたいときやとスポーツの方がシャッタースピードを速くせなあかんたい。
こういった、状況に応じたカメラの設定をな、シーンさえ設定してくれればカメラが自動でやってくれる。これがシーンモードなんよ。
シーンモードではカメラが設定値を決めているわけですが、自分で設定値を自由に決められるようになったら面白いと思いませんか?
今回は、シーンモードでカメラが提示してくる数値を参考に、その場の環境・被写体の状態に合わせたSSやFなどの設定値の決め方について解説したいと思います。
シーンモードを参考にして、絞り優先・シャッタースピード優先・マニュアルでの設定の仕方を勉強しよな~
本記事でよく出てくる用語シャッタースピード(SS)、絞り値(F)、ISO感度について詳しく説明しております。
こちらも合わせてお読みください!
シャッタースピード(SS)
iso感度
シーンモードでカメラが提示する設定値
シーンにはポートレート/風景/子どもスナップ/スポーツなどがあります。
室内で照明をつけてぬいぐるみを撮影する際に様々なシーンモードを選択してみました。
こんな感じになりました
①ポートレート(人物撮影)
SS 1/60, F2.8, ISO200
②風景
SS 1/25, F7.1, ISO400
③子供スナップ
SS 1/125, F4, ISO800
④スポーツ
SS 1/500, F2.8, ISO1250
①と②を比べてみましょう。①のポートレートの方がF値が低く設定されますよね。ポートレート(人物撮影)では人物を際立たせる撮影の仕方をします。つまり人物だけハッキリと写して周囲の背景はぼかすという撮り方です。
一方で風景では写真に写るもの全てが主人公です。広い範囲でピントが合うようにすればキレイな風景写真が撮れます。したがってF値は高く設定されます。同じ明るさの写真を撮るためには、SS値を大きく(シャッタースピードを遅く)しなければなりません。
①、③,④を比べてみましょう。SSがだんだん速くなっていくのが分かりますか?これは被写体の動きを意識した設定になっているのです。ポートレートでは人がじっとしている状態、子供スナップでは子どもがはしゃいでいる状態、スポーツでは人が全力で動き回っている状態を想定します。
この被写体の動きに合わせてSSをだんだん速くブレのない写真ができないようにカメラ側が制御しているのです。④のスポーツではブレが起こらないようにすることを最優先にしているので、
F値は低く、ISOを高くしてなるべくSSを速くしていますね。
じゃあ、問題。「寝ている子供」を撮影するには子供スナップは適切やろか?
適切とは思えないな。子どもスナップは子供がはしゃいでいることが前提で設定されるわけで、今、子どもは寝ているわけやから、ポートレートと同じくらいシャッタースピードを遅くしたってええんやないのか?
せや!せやねん!被写体が動いてぶれるという心配がほとんどないわけやから、シャッタースピードを遅くしても大丈夫やけん、その分だけISOを低くしてキレイな写真を目指した方がええけんね!
被写体の状況、周囲の環境、自分の絵作りの希望に合わせた設定を
カメラの設定をするときは被写体は動いているのか止まっているのか、動いているとしたらどの方向にどのくらいのスピードなのか(被写体の状況)、
撮影するときの環境はどうか暗いのか明るいのか一部だけ明るいのか(周囲の環境)、
被写体だけを際立たせたいのか、ぼけた部分をなくしたいのか(自分の絵作りの希望)に合わせて設定をします。
設定に悩んだらシーンモードを色々いじって勉強してみるのもいいかもしれませんね。
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