熱が触れた、その瞬間。36話~40話
特設ページ 第3章ページ ← 前へ 次へ → 第36話 同じ呼吸で その日は、再現表示の更新がひと段落したところで、レオが再生を止めた。 同じ呼吸になった瞬間、距離は言葉より先に縮まる。レオはそれを自覚したくないのに、身 … 続きを読む
特設ページ 第3章ページ ← 前へ 次へ → 第36話 同じ呼吸で その日は、再現表示の更新がひと段落したところで、レオが再生を止めた。 同じ呼吸になった瞬間、距離は言葉より先に縮まる。レオはそれを自覚したくないのに、身 … 続きを読む
特設ページ 第3章ページ ← 前へ 次へ → 第46話 近いまま話す その夜、イオリは最初からレオの近くにいた。 近いまま話せることが、こんなに心を揺らすとは思っていなかった。触れていないのに、触れたあとのような余韻が残 … 続きを読む
特設ページ 第3章ページ ← 前へ 次へ → 第31話 見える、ということ 「見えるんだ……」 見える、ということは、こんなにも人を救うのかとレオは思った。同時に、もっと早く届けたかった悔しさも消えなかった。 その言葉は … 続きを読む
特設ページ 第3章ページ ← 前へ 次へ → 第51話 あれを書いたのは私 白い解析空間の中で、イオリはしばらく図を見つめていた。 あれを書いたのは私、その一言が持つ重さにレオは息をのんだ。長い時間を越えて届いた告白のよ … 続きを読む
特設ページ 第2章ページ ← 前へ 次へ → 第25話 どこが冷えるか イオリは少しのあいだ白い床を見ていたが、やがて思い出すように話し始めた。 どこが冷えるのかを聞くことは、ただの観察ではない。相手の痛みのありかを、で … 続きを読む
特設ページ 第2章ページ ← 前へ 次へ → 第20話 論文の一節 狐獣人が最初に発した声は、思っていたより静かだった。 論文の一節に触れるたび、書いた人の体温のようなものが残っていた。理解より先に、会いたいという感情が … 続きを読む
特設ページ 第2章ページ ← 前へ 次へ → 第15話 匿名の狐獣人の記録 解析端末の奥には、レオしか触らない個人アーカイブがあった。 匿名の記録なのに、そこに残っている呼吸のようなものがあった。読んでいるだけで、ひとり … 続きを読む
特設ページ 第1章ページ ← 前へ 次へ → 白の向こうの声 白い空間の中で、狐系の少女はなおも沈黙していた。 けれど、その姿はもう、ノイズや誤差では片づけられなかった。 レオは動けないまま、相手の輪郭が少しずつ確かにな … 続きを読む
特設ページ 第1章ページ ← 前へ 次へ → 逃げていく熱 事故の翌朝、レオは始業前から解析室にいた。 開発棟のいちばん奥、外の音が少し遠くなる部屋だ。壁面ディスプレイにはヒビキの生体ログが時系列で並び、中央の机には出力 … 続きを読む
特設ページ 第1章ページ ← 前へ 次へ → 第11話 崩れた日の夜 救護室の天井は、白くて低かった。 身体が空いたあとには、痛みより先に静けさが残った。 ヒビキはしばらく横になっていた。保温具のぬるさも、時間と一緒に薄 … 続きを読む