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物理化学の専門用語「吸光」について解説
ストーク、前にも光の吸収の話をしてたよね?今回の「吸光」っていうのは物理化学の専門用語らしいんだけど、どんな意味なの?
おう、シママ!吸光っちゅうとは、「物質が特定の波長の光を吸収する」現象のことたい。身近な例では、ものの色が見える理由にも関係しとるし、電子レンジやMRI、化学分析なんかでもこの性質が活かされとるっちゃね。
原子や分子は特定の波長を吸収して、様々な変化を見せます。
電子レンジ・MRI・化学分析など、この性質を利用した技術が多く使われています。
物質の光の吸収
励起
物質(原子や分子)は光や熱などからエネルギーを受け取ると、その中の電子や振動状態が「励起」され、高いエネルギー状態へ移ります。
エネルギーを与えると高いエネルギー状態になることを「励起する」っていうんだね。なんだかカッコイイ響き!
※原子や分子の性質(振動・回転)について、詳しくはこちら↓
原子と分子の関係・違いをわかりやすく解説|中学理科の基礎知識
量子化
ここが重要たい!原子や分子は、与えるエネルギーがどんな値でもいいわけじゃなか。決まったエネルギー量を与えたときにだけ状態が変わるんよ。つまりエネルギー値は「飛び飛び」、これを「量子化」っち言うっちゃね。
この「飛び飛びのエネルギー準位」の考えを扱うのが量子化学です。
上図は窒素分子のエネルギー準位図です。
分子のエネルギーは、図の横線で示した特定の値しか取れません。
エネルギーギャップ
飛び飛びのエネルギーってことは、基底状態から励起状態へ行くには、特定のエネルギー差(エネルギーギャップ)がいるってことか!
そーたい!そのエネルギーギャップ分のエネルギー(≒特定の波長の光)が吸収されると、物質は励起状態に遷移するとよ。つまり、物質は決まった波長の光しか吸収できんっちゃね。
エネルギーギャップは物質固有で、その物質特有の「吸収できる光の波長」を決定します。
吸収スペクトルを利用した物質の同定
そしたら、その物質がどの波長の光を吸収するか分かれば、その物質が何かも分かるっちゃろ?つまり、吸収スペクトルを見れば未知のサンプルに何が入っとるか特定できるとたい。
なるほど!特定の波長が吸収されていれば、そのエネルギーギャップに対応する物質がいるはずだし、それで「この物質がある!」って分かるんだ。
未知の物質にいろいろな波長の光を当てて、どの波長がどれだけ吸収されたか(吸光度)を測定することで、物質を「同定」できます。
この結果をグラフ化したものが「吸収スペクトル(吸収光スペクトル)」です。
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