資料請求番号:DE71 DE54
CONTENTS
サンリオの歴史から、サンリオのビジネスのやり方について考察する
工学を専門とする一個人の社会人経験(しかも若い)から考察ですので、専門性に欠ける部分や調査不足の部分があるかと思います。
本資料はサンリオと言う会社を多面的に考察しているゆえ、プラス面もマイナス面も言及しています。これにより、気分を害す人もいるかもしれませんがご了承ください。
以上を免責事項として宣言しておきます。
なお、本資料内における動画の著作権はすべて株式会社サンリオに属します。
私は株式会社サンリオやその会社がプロデュースするキャラクターが大好きで、たびたびサンリオピューロランドへ行っては、SNSに写真を上げたり、パレードの攻略(順番待ち、上質な写真撮りポジ獲得の研究、写真撮影攻略)などを資料としてあげたりしております。
そのような「サンリオファン活動」をしていく中で、「会社としてのサンリオ」に興味を持ち、
・いかにしてキャラクター群を使って人の心をつかみ、
・そのキャラクターの絡んだ商品の購買行動へ繋げているのか、
・あるいは、ピューロへ行ってパレードを観たい、グリしたいと思わせるのか、
すなわち、「会社としてのサンリオのキャラクタービジネス」について、考えるようになりました。
本記事では、
・どのようにしてサンリオは人の心を掴み、成長したのか、
・そしてこれからどの方向へ向かっているのか、
を自分が考えてきたものをまとめてみたいと思います。
「サンリオ」という会社
サンリオは東証一部上場企業の中でも異色な存在だと思います。
海外の子会社でもなく、日本独自に生まれたキャラクタービジネス企業で資本金100億円を誇る。
これがサンリオの現在の会社としての姿です。
大企業には、実際のモノを作って販売したり(メーカー)、モノの販売を仲介したり(商社)、実際にモノを販売したり(小売店)
人の衣食住にかかわるサービス業だったりと、
・現物がかかわっていたり、
・人の生活に欠かせないサービスをしたり、
する会社が多いです。
キャラクターのプロデュースを主たるビジネスとしている会社でここまで大きい会社はなかなかありません。
キャラクタービジネスと言うのは非常に難しいカテゴリのビジネスなのです。
その中で45年も継続できるのには、キャラクタービジネスとしての一貫した戦略があるためなのです。
キャラクタービジネスとしての戦略
キャラクターに人格を供与する「擬人化」
~サンリオの始まり~
山梨県の職員だった辻信太郎が、同県の物産である絹製品を販売する同県の外郭団体だった山梨シルクセンターを株式会社化。社名をそのまま引き継いで、創業したのが始まりである。だがその本業で同社は早々に失敗し、小物雑貨の販売に転じた。最初の成功は花柄を付けたゴム草履だったという。きれいでかわいいイラストを付けることで売れ行きが大きく伸びることを知った辻は、キャラクター商品の開発に乗り出した。
出典:Wikipedia 「サンリオ」
と言うのがサンリオの始まりです。
その後、1974年に「ハローキティ」、1975年に「マイメロディ」と「キキララ(リトルツインスターズ)」が開発されます。
この当時から、サンリオには現在まで一貫した「キャラクターの売り方の特徴」というのがあります。それは、
キャラクターに人格を与えること
です。動物や子ども(最近ではタマゴや切り身と言った食材もあります)としての「姿形」のかわいさだけでなく、「中身」のかわいさにもとことん追求しています。
その証拠に各キャラクターには誕生日が存在し、詳細なプロフィールが存在します。例えばキティちゃんの場合、
ハローキティ 1974年
身長はりんご5個分。体重はりんご3個分。明るくて、優しい女のコ。クッキーを作ったり、ピアノをひくのが大好きで、夢はピアニストか、詩人になること。音楽と英語が得意。好きな食べ物は、ママが作ったアップルパイ。双子の妹、ミミィとは大の仲良し。
誕生日:11月1日
ピアノを弾くのが好きで、夢があって、好きな食べ物があって、双子の妹がいて・・・
まるで人間の女の子を模したようなプロフィールが存在するのです。
キャラクターに人格を与えるという作業は「擬人化」と呼ばれます。
「擬人化」を行うことにより、キティちゃんは「ただの猫」ではなく「個性を持った猫」になるのです。
擬人化されたキャラクターと言うのは、昔から存在しており、桃太郎に登場する「犬・猿・雉」も擬人化したキャラクターです。
しかし、「擬人化したキャラクターをビジネスに繋げるという発想」はサンリオが元祖なのではないでしょうか。
最近は「擬人化したキャラクター」をビジネスに繋げようとしている法人や自治体が多く、
数年前は「ゆるキャラ」がブームになり、「さのまる」や「ひこにゃん」の様子を見て、こぞって多くの地方自治体がゆるキャラを作っていた時もありました。
ちなみにビジネス活動は行っていないものの、当Webサイトに登場する「シママ/ファビー/ストーク/ディープル」もまた擬人化したキャラクターです。
「擬人化」の効果① 「人の共感」
「擬人化」の効果の一つは「人の共感」です。
人間は生きているとあらゆる「希望や夢」を持ったり、「挫折」を味わったり、「悩み事」を抱えたり、「達成感や充実感」を感じたりとあらゆる感情を持ちます。
それら感情に対して、同じような希望や夢、挫折感悩み事、達成感充実感を持っている人間に対して「共感」という感情を持ちます。
共感を持った人間に対しては、「近づきたい・一緒にいたい・コミュニケーションをとりたい」と思うようになります。
人間は感性豊かな生き物で、生身の人間だけでなく、空想上の人間や空想上の動物にも「共感」という感情を持つことがあります。
サンリオは人間のこの部分を上手に使ったビジネスをしているのです。
「近づきたい・一緒にいたい」という感情がそのキャラクター商品の購買行動につながり、
「コミュニケーションを取りたい」と言う感情がピューロランドの入場券の購買行動につながるのです。
~グリ=グリーティング=あいさつ~
ピューロご用達の人にはわかるかと思いますが、ピューロには「グリ」というイベントがあります。ピューロの各所でたびたび着ぐるみのキャラクターが登場して一緒に写真を撮るイベントです。
「グリ」は略さずに言えば「グリーティング」、すなわち「あいさつ」を意味します。「あいさつ」は一番簡単の人間との間のコミュニケーションです。
すなわち「グリ」は、キャラクターが擬人化しているがゆえに行われるイベントなのです。
「擬人化」の効果② 「ソーシャルコミュニケーションの媒体」
例えば人間Aさんが、キティちゃんを好きになったとします。キティちゃんの人格に共感あるいは好意を持ったゆえに好きになったとします。
同様に人間Bさんも、キティちゃんが好きです。現時点では、AさんとBさんの繋がりはありません。
ここで、AさんがBさんに対し、キティちゃんの雑貨をプレゼントしたとします。Bさんは喜びAさんに感謝の気持ちを持ちます。
さらにAさんもBさんもキティちゃんの人格に好意を持っていたのだとすれば、AさんはBさん、BさんはAさんに対して好意を持つ可能性は高いです。
このモデルはエチカ倫理学
もしある人が、われわれの愛するものに喜びを与えていると想像するならば、われわれはその人を愛するように動かされるであろう。
出典:バールーフ・デ・スピノザ著 エチカ-倫理学 第三部 定理22
を参考に作成しています。
ここでは「ある人」がAさんです。「愛するもの」はキティちゃんだったり、サンリオのキャラクターです。「われわれ」の中にBさんがいます。
「もしAさんがサンリオのキャラクターに喜びを与えていると想像するならばBさんはAさんを愛するように動かされるだろう。」
ということです。
擬人化されたサンリオキャラクターが自然に存在する人間関係の中に存在することにより、これまでになかった人への好意や愛が生まれる。これを「良好なソーシャル・コミュニケーションの発生」と呼びます。
なお、モデル図では男女としておりますが、このモデルは「同性同士」でも発生するということに注意します。
この「良好なソーシャル・コミュニケーション」を多くの人の間で発生させ、それを通して人々を幸せにすること。
ここがサンリオの目指す理想であり、企業理念に直結します。
サンリオのキャラクター開発から成功までの道程
この資料のタイトルにわざわざ「研究開発職」という自分の肩書きを入れたのには理由があって、
サンリオのビジネスのやり方は研究開発活動に近い。
と思ったためです。
45年の歴史を辿ってみると、キャラクターが開発されてから売れるまでの道程が
「モノを開発して上市し、そのモノが会社の稼ぎとなるまでの道程」に近いと思ったのです。
メーカーにおける研究開発活動
メーカーにおける研究開発活動の本質は「今後の会社を支えてくれる可能性の高い製品を創ること」にあります。
メーカーでは
①製品の開発→②採算性の検証実験(市場との関係、自社技術との関係)→③上市→④採算性の実証→⑤会社の稼ぎ
という流れがあり、
この流れの間で、幾多の失敗を重ねます。
研究開発職の仕事のほとんどが失敗に終わってしまうのです。しかし、その失敗と言うのは単なる失敗に終わらせず
なぜ失敗したのか?
を多面的に分析し、資料として形に残し、今後の研究開発活動に繋げます。私たちはこれを円滑に行うために日々勉強を重ねなくてはならないのです。
一方で、成功すればその失敗をカバーできるほどの稼ぎを確保できます。これを上手に回すことができれば、会社として成立します。
サンリオのキャラクター開発
サンリオのキャラクター開発では、
①キャラクターの開発→②上市→③採算性の検証実験→④採算性の実証→⑤会社の稼ぎ
という流れになっていると考えます。
つまり、メーカーと比べて上市は早いが、そのあとの検証実験期間があるということです。
では、検証実験はどこで行われているのでしょうか?
その主たる現場は「サンリオピューロランド」や「サンリオギフトゲート」であり、
その結果は「キャラクター商品の売り上げ」や「キャラクター大賞の順位」として現れます。
サンリオのキャラクター開発の成功例① ~ハローキティ~
サンリオのキャラクター開発において一番最初の成功例は誰もが知る、あの「キティちゃん」です。
キティちゃんの成功は現在のサンリオの確実な経済地盤を作り上げました。
1974年に生まれたキティちゃんはまず、1970年代~1980年代生まれの女の子たちを虜にしました。その女の子たちが成長し1990年代に女性になったとき
「キティラー」という言葉が生まれました。
元々女児をターゲットとしていたのにも関わらず、一部の女性たちは大人になっても虜になり続けたのです。
そこの鍵はキティちゃんの「人格の供与」、すなわち「擬人化」にあったのではないか、と考えます。
ところが、2000年を過ぎたころ、キティラーという言葉は使われなくなってきました。
キティちゃんが飽きられてきてしまったのです。
この「キティちゃんの飽きられ現象」を通して、サンリオは「キティちゃん至上主義」を脱却します。
その脱却で重要な役割を果たしたのが「シナモン」です。
サンリオのキャラクター開発の成功例② ~シナモロール~
シナモロールの「シナモン」は2001年に登場した白い子犬のキャラクターです。やはり、設定は非常に細かく設定されています。
シナモロール 2001年
遠いお空の雲の上で生まれた、白いこいぬの男の子。ある日、空からフワフワ飛んできたところを、「カフェ・シナモン」のお姉さんに見つけられ、そのままいっしょに住むことに。シッポがまるでシナモンロールのようにくるくる巻いているので、「シナモン」という名前をつけてもらう。今は、カフェの看板犬として活躍中。特技は、大きな耳をパタパタさせて、空を飛ぶこと。おとなしいけれど、とても人なつっこくて、お客さんのひざの上で寝ちゃうこともある。
誕生日:3月6日
Wikipediaでは、シナモンの成功について、以下のように分析しています。
これまでサンリオはキャラクターの広告宣伝には消極的であったが、シナモロールはサンリオによるテレビ・雑誌での積極的な宣伝により、短期間で人気を獲得することに成功した[7]。
[7]「広告戦略 サンリオの『シナモロール』 短期間での人気向上狙う」『日経産業新聞』2004年7月8日付、23頁。
出典:Wikipedia 「シナモロール」
実際に、2003年にはプロモーションビデオを作成し、広告宣伝を行っていました。
サンリオが自社開発したキャラクターに対して大きく広告宣伝に動いたのは、おそらく「キティちゃんの飽きられ現象」を予見してのものと思われます。
この経験を通じ、以後、キャラクターを開発したら積極的に広告宣伝を行うという作戦にシフトしているものと思われます。
サンリオのキャラクター開発の実験例 ~ウィッシュミーメル~
ウィッシュミーメルのメルちゃんは2010年に開発されて以降、「SNSを利用した広告宣伝」に力を入れ、認知度を確保することができたキャラクターです。
私もメルちゃんの存在を知ったのはTwitterを通してでした。
ウィッシュミーメル 2010年
2010年フランスからやってきたウサギの女のコ。ちょっぴりとぼけているけど素直で、優しい心の持ち主。大切なお手紙を届けてくれたルッツに憧れている。
誕生日:9月20日
出典:株式会社サンリオ 「ウィッシュミーメル」プロフィールページ
メルちゃんは引っ込み思案な女の子で始めのうちは家の外に出ることができませんでした。そんなメルちゃんがピューロランドに行って、そこで夢を向かって進んでいき、徐々に輝いていく。というストーリーがあります。
私は、そんなメルちゃんが「人格として」大好きなのです。
ある程度認知度が確保できたので独自商品の開発(メルメルドール)や独自ショップの開店(メルメルショップ)を行い、パレードにも積極的に起用させ、今年のイースターの主役として現在活躍中です。
ところがまだメルちゃんは先ほど示した「キャラクター開発の流れ」の実験段階、すなわち③~④の段階にあります。
その証拠として、メルちゃんはまだキャラクター大賞において10位以内を獲得していません。
私個人としては、メルちゃんが次のシナモンポジ、すなわち⑤の段階へ行けるかどうかは今年や来年のキャラクター大賞にかかっているのでは、と思っています。
メルちゃんと同様の立場にいるキャラクターが「ぐでたま」です。
サンリオにはキティちゃんやシナモンポジに行けなかったキャラクターが大量に存在し、メルちゃんはその一部になる可能性もあります。
サンリオのキャラクター開発の停止例 ~ジュエルペットとコロコロクリリン~
開発の「停止」は失敗を意味します。単に「失敗」と言ってしまうと、認知の仕方によってはキャラクターを全否定するように聞こえてしまうので、ここで「失敗」の定義をしっかりしておきたいと思います。
ここでの「失敗」は
一度上市して、注目を集めることができたものの、数年でキャラクター製品やパレードへの露出が減ってしまったキャラクター群
のことを指します。
つまり、ジュエルペットやコロコロクリリンは「キャラクター開発の流れ」の③~④の段階でキティちゃんやシナモンほど人気を確保できなかったのです。
キティちゃんは1974年に登場して以降、多少の波はあったものの、現在も多くの人に愛され続けています。
シナモンもまた2001年に登場して以降、現在も多くの人に愛され続けています。
サンリオのキャラクター開発においては、10~20年の長いスパンで多くの人に愛され続けたとき、初めて「成功」と言えます。
10~20年の長いスパンで人間の活動において何が起こるか?と問えば「世代交代」という言葉が出てきます。
つまり、2世代以上に渡って永いこと人気が出続ければ、そのキャラクターはサンリオという会社にとっての重要な稼ぎ頭となり、このことを私の中で「成功」と定義しています。
一度「成功」したキャラクターは高確率でグッズやパレードへの安定的な露出が期待できます。
一方で「ジュエルペット」は2008年に開発され、2009年からアニメ放送を行い、積極的にメディア露出を行ったものの、アニメは2015年に終了、それ以降はグッズが減っていき、パレードに出なくなってしまいました。
「コロコロクリリン」もまた1998年に開発されて以降、大量にグッズが登場し、私と同世代の女の子はほぼ必ずと言っていいほど、何かしらの形で「コロコロクリリン」を持っていました。
ところが、2000年を過ぎてから徐々にグッズは減っていき、今ではコロコロクリリンのグッズが少なすぎて、そこに「希少価値」を見出す人もいます。
私もその一人で「ジュエルペット」も「コロコロクリリン」も大好きな者ですから、これらの商品が減ってしまったことを「寂しく」思い、これらの商品を見つけたときに「喜び」を感じます。
このように、数年で露出が減ってしまったキャラクターはジュエルペットやコロコロクリリンだけでなく大量に存在します。
サンリオの現在のキャラクター開発路線と課題
顧客層拡大
現在のサンリオは「顧客層の拡大」を重要な経営課題として位置づけます。
その表れが「ウィッシュミーメル」「ぐでたま」「アグレッシブ烈子」「サンリオ男子」です。
メルちゃんは「なかなか家から出ることができない引っ込み思案のウサギの女の子」
ぐてたまは「超だらしないマイペースなタマゴの黄身(人格としては男性のほうが近い)」
アグレッシブ烈子は「社会の理不尽さを不遇に思いつつ、デスボイスでストレス発散する25歳レッサーパンダOL」
サンリオ男子は「少年のころに好きになったキャラクターがいて、周りの目からそのことを隠しつつ高校生になったものの、色々なキッカケを通して徐々に好きをオープンにしていく男子高校生たち」
という設定です。どのキャラクターも「思春期~大人の男女」の人格を表現しているのです。このようにして、多様なキャラクター群を財産として保有しておき、顧客層を拡大していく活動を
「キャラクターポートフォリオの構築」と位置付けて「対処すべき課題」として株主に提示しています。
「キティちゃん」から「キティさん」への変化
2000年を過ぎたころの「キティちゃんの飽きられ現象」を通じて、サンリオは
・色々な人格を持ったキャラクターを、
・積極的にメディア露出
してきました。その大きな成果が「シナモン」であり、現在はポストシナモン候補がたくさんあります。
以前は、「キティちゃん至上主義」であり「キティちゃんかわいい」の一本筋だったものが、
色々な「キャラクター開発の進行と成功」を通じて色々なキャラクターが表舞台に出るようになりました。
この時、「キティちゃん」は「キティさん」になった。すなわち、可愛がられる立場から可愛がる立場になったのです。
サンリオはこれまで開発してきたキャラクターに対して人格を与えてきましたが、キャラクターに人格があるということは、
キャラクター同士のコミュニケーションが発生することは自然なことです。
このキャラクター同士のコミュニケーションにおいて「キティさん」は先輩として、他のキャラクターの活躍を応援する立場になったのでは、と思っています。
永年に渡り、人気を確保できるキャラクターの開発
サンリオにとって非常に重要な課題が「キャラクター開発の流れ」の⑤に到達できるキャラクターの開発です。
メーカーにおける「永年に渡って安定して売れるモノの開発」に近いものがあります。
これを行うために、常に世界の市場に目を向け
①製品の開発→②上市→③採算性の検証実験→④採算性の実証→⑤会社の稼ぎ
を行うために常にPDCAサイクルを回すことが、サンリオ内部で行われているのでは、と想像します。
客層である「私たち」の苦悩
先ほど私は
「ジュエルペット」も「コロコロクリリン」も大好きな者ですから、これらの商品が減ってしまったことを「寂しく」思います。
と述べたわけですが、ジュエルペットにもコロコロクリリンにも「人格」があるわけですから、そのキャラクターたちを好きになる人が現れることは自然な現象です。
「キャラクター開発の流れ」の③~④の採算性の検証実験と実証の段階において既に積極的なメディア露出を行っているため、そのキャラクター達には固有の「ファンの集団」が現れます。
ところが、その集団の規模が不十分であれば、徐々に露出が減ってきてしまいます。
この時、私たちは「寂しい」と感じるのです。人格を好きになっているわけですから、親友との別れや失恋に近い感情を抱きます。
大学時代は「なぜジュエペやクリリンのグッズが少ないんだ!!」と怒りに近い感情を持っていたわけですが、
社会人になって研究開発職を与えられた今になって
「メーカーの研究開発フェーズ」を元に「サンリオのキャラクターの開発のフェーズ」を類推することで、
「仕方ないかな。」と思うようになってきました。
そして現在、会社としてのサンリオも含めて、株式会社サンリオおよびそのキャラクター群を応援していきたいと思っています。
おまけ(サンリオ公式動画の紹介)
おまけとして、現在私がハマっているサンリオ公式動画を紹介します。
メルちゃんの可愛さはさることながら、歌詞がじんわり来ます。好きです。
しれっと大胆なことをするアズキちゃんが可愛いです。好きです。
サンリオの企業理念「人を敬愛し、感謝し、それを表現すること」の根幹に沿った動画だと思います。
「ほんの小さなつぼみもやがて大きな花となる」というところから、幾多の苦難を乗り越えてきたサンリオの姿が見えてきます。
そんなサンリオの法人格としての姿を自分に重ねることで、勇気をもらえます。好きです。
本資料内でも紹介した「首振りシナモン」を着ぐるみでやってみたシリーズがありまして、その中でモカちゃんが一番キレッキレなのに感動しました。好きです。
他に「コロコロクリリン」の「大スキがいっぱい」の動画が好きなのですが、こちらの動画は公開者が「サンリオ公式でない」ゆえ、紹介できません。
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