静かになったあとで、心だけがまだ話している。

静かな部屋でまだほどけない

ドアを閉めて
靴をぬいで
明かりを少しだけ落とせば
もう静かになるはずだった

けれど心のどこかでは
まだ会話が終わっていない
あのひとことのあとに
ほんとうは何を返したかったのか
何度も同じところを歩いている

部屋はこんなに静かなのに
わたしの中だけが まだ少し明るすぎる
落ち着いたふりをした言葉たちが
眠る場所を見つけられずにいる

それでも夜は急かさない
ほどけないものをほどけないまま
置いておく時間も
たぶん 必要なのだと思う