資料請求番号:TS31 TS38
積分の計算は高校生までは紙とペンを使用し、様々な積分テクニック(置換積分・部分積分など)を駆使して行っていきます。
大学の初年度に上がると重積分を学習しますが、これも紙とペンを使って問題を解いていき、単位を取得します。
ところが、大学3年生以上になり、専門分野の勉強が進んでいくと、紙とペンでは解けない積分や、紙とペンを解くのが非常に難解だったり、手続きが多くてミスが起こりやすい積分の問題に度々出会うようになります。
そこで、「積分の計算をコンピュータで解く方法」が開発されており、代表例としてシンプソン法があります。
今回の資料は、シンプソン法の理論的解説を詳しく行い、
プログラムを解いたり、シンプソン法を使ったプログラムを使用する際に迷いが起こらないようにするための基礎知識を整理するための資料になります。
今回は、積分をコンピュータで解くのに使用されるシンプソン法について解説しました。
積分をコンピュータで解く初歩的な方法には台形近似があるのですが、台形近似では非線形性の高い関数の積分を行ったときに精度の甘さが出てきてしまいます。
ここで、「積分計算を台形の集合体の和ではなく、二次関数の集合体の和に近似しよう。」というのがシンプソン法の発想です。
ストークも惑わされた言葉の定義についてですが、積分したい関数を二次関数に近似するだけの公式を単に「シンプソンの公式」といい、
積分したい関数を二次関数の集合体として取り扱う公式を「合成シンプソンの公式」と呼びます。
私たちが積分の計算でプログラムを組む時に使われるのは「合成シンプソンの公式」の方になります。
合成シンプソンの公式でググってみるとわかると思いますが、色々な式の形があり、混乱することがあると思います。
奇数だけ足し合わせたり、偶数だけ足し合わせるとか、色々です。
しかし、基本思想として「2次関数近似の寄せ集め」ということを理解しておけば、自分なりの理解の仕方がマスターでき、それに基づいてプログラムを書けるようになるでしょう。
この資料は私のシンプソン法への自分なりの理解の整理の結果でもあるのです。