難しい言葉や専門用語を使う人の心理と対処方法~円滑なコミュニケーションのために~
資料請求番号:DE15
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難しい言葉や専門用語を使う人や使いたがる人の心理を理解して、より良い人間関係を築く方法
話のところどころに、「難しい言葉」や「専門用語」を散りばめながら、コミュニケーションをとろうとします。そういった人に対し、あなたはどう思いますか?
・自分の知識をひけらかしている
・バカにされた、見下された気がする
・自分が賢いと見せたがっている
と思いますか?
以上が難しい言葉を「使われた側」の心理としてあるかと思います。
一方、難しい言葉を「使う側」の心理とは、上記と重なる部分もありますし、重ならない部分もあります。
今回は、難しい言葉を使う人や使いたがる側の心理を考え、そういった人たちと上手に接していくためにはどうすればよいか?を考えてみます。
難しい言葉や専門用語を使う人、使いたがる人の心理
難しい言葉、専門用語を使う人、使いたがる人の心理として
①自分は賢いあるいは他人よりも上だということを示したい。
②新しい事柄を習得するにあたり、その事柄を自分の得意な領域を駆使して理解したい。
③自分がその分野に秀でていることに気づいていないか、周りに合わせられない。
この3点が考えられます。以下、一つ一つ見ていきましょう。
パターン① 自分は賢いあるいは他人よりも上だということを示したい
なぁ、ディープル。こないな入ってきた新卒がな・・・。
メチャクチャ専門用語とか難しい言葉ならべて話するけん、バリ腹立つけんね!!
マーケティングとかストラテジーとかスキームとか律速とか恒常性とか・・・
例えば、ストラテジーの意味が分からんとして、素直に「ストラテジーって何ね。」って聞くやんか。そしたら・・・
「えっ(笑)。戦略ですよ戦略ww」ってメッチャアタシのことを草した感じで言うてくるのが腹立つねん!
僕は・・・腹が立つというよりは、自分が否定されたような感じがしてつらくなるなぁ・・・。
まぁ、ディープルは自分を責めるタイプやからな。ばってん、どっちにしろ、嫌な気分になるとやろ?
「俺様系」と「コンプレックス系」
その新卒の気持ちとしては、「自分を大きく見せたい」っていう心理があるんじゃないかなって思うんだ。
つまりは、「自分は偉い。オマエらなんかよりも全然偉いんやぞ!どうや!私の知性的な頭脳についてこれるか?」
みたいな上から目線やろ?
そうだね。でもね、「自分を大きく見せたい」っていう心理はね、2パターンあって、一つ目がさっきファビーが言った「俺様系」・・・
さっきから、僕の話遮ってばっかだけど、最後まで聞いてよ。
つまりね、難しい言葉や専門用語をやたら使いたがる人の心理として「自分を大きく見せたい」っていうのがあって、その中にさらに「俺様系」と「コンプレックス系」があって、「コンプレックス系」っていうのは、自分に自信のない人がよくやってしまうんだ。
自分に自信がない?あんなに偉そうにしているのに・・?なして?
自分の知識や能力に自信がない。自信がないから、少しでも自分の弱いところをみせたら、負けてしまいそう。だから、自分を誇大化して見せないといけないと思っている。
実際以上に大げさにみせたりすること。自分に自信がないから、ついつい自分を大きく見せちゃうんだ。このタイプの人は相手も実は悩んで苦しんでいるってことに注意しないといけないんだ。
自己肯定感が欠落しているってことだよ。
あ・・・。自分に自信ばないから、会話の中で自分を認めてもらおうとしてて・・って、これ、自己肯定を他人に求めとるめんどいヤツやん。
そうだよ。自分に自信がなくて、自己肯定感を自分で生み出すことができない。でも生きるのには自己肯定感は必要だから、他人に求めてしまう。
難しい言葉や専門用語を使うことで、相手を相対的に下げ、自分を上げようとしているんだ。
アカンやん。それ。ぶっちゃけ寄り添う気にはならへんのやけど。
その気持ちはわかるよ。僕も近寄りたくないなぁって思うよ。でも、「コンプレックス系」は「俺様系」とは違って、改善の余地はあると思う。
その人に「他人にどう思われるか気にしないで、もっと気をラクにして、ありのままで行こうよ。」って言えばいいんじゃないかな?
まぁ、「コンプレックス系」にその言葉が効果的なんは分かるわ。でも「俺様系」にそれ言うたら、アカンで。
そう。そうなんだ。付け上がっちゃうよ。「俺様系」は、はっきり言って自己中心的な考えが強くて、「自分だけが賢くて、残りはクズ。自分は選ばれし者」って本気で思っちゃっているから、寄り添おうとすると付け上がっちゃて、こっちが疲れてしまう。
「俺様系」と「コンプレックス系」を見分けて接し方を変える
どうしたら「俺様系」と「コンプレックス系」ば見分けられるんかなぁ~・・・。
細かい気配りをしているか、あるいはしようとしているかを見たらいいんじゃない?
ターゲットの後ろを歩いて追いかけて行って、ターゲットがどっかの部屋に入ろうとドアを開ける。
その時、ターゲットは後ろから追いかけてきたあなた、つまりファビーが通れるようにドアを抑えておいてくれるかどうか?
とか、
ターゲットがエレベーターで移動しようとするとき、ファビーがエレベーターにかけ乗ろうとした動作をとる。その時、ターゲットはエレベーターの「開」ボタンを押して開けてくれるかどうか?とか・・。
これができるんであれば、「自分さえよければいい」とか「自分が全てであり、法律である」というような「俺様系」ではないのかな、って感じがする。
パターン② 新しい事柄を習得するにあたり、その事柄を自分の得意な領域を駆使して理解したい
その・・・ファビーがちょっとイライラするっていうのは、ファビーがその新卒に対して仕事を教えているときなのかな。
僕が人間関係に悩んでいた時に、ストークが描いてくれたグラフ。
せやから、どうみればええか、きいてんねん。
あ、ごめん。
横軸に「いろいろな物事」って書いてあるけど、これは人間が行う活動全て。仕事はもちろん、趣味や遊びも含まれている。例えば、
「論理的思考力」とか
「各分野の専門知識」とか
「周囲の状況を読み取る力」とか
「人の心をつかむ力」とか
「機械の構造を理解する力」とか
「得た情報を元に文書にまとめる力」とか
「得た情報を元になんらかの操作を行う力」とか、
人間が生きる上で行う諸々のこと。
新卒、というか人間は各自、凸凹した能力のグラフを持っているんだよね。
それで、「仕事を覚える」っていうのは、会社の要求に応じて①のヤマをもっと大きくしたり、②にヤマを作ったりすることに相当すると思うんだ。
それができたら、その人は「成長した」って表現できるんだ。
なるほど。アタシが話しとるのは「やたら難しい言葉や専門用語を使うヤツがムカつく」いう話なんやけど。
うん。それでね、人が新しいヤマを作らなければいけないってなったときにね、
「聞く・読む→理解する→{理解したことを試す→失敗する}を繰り返す→能力がつく」
というプロセスを踏むんだ。
それで、新しく②のヤマを作らないといけないってなったときに①のヤマを既に持っている人は
、②のヤマについて「聞く・読む→理解する」の部分をするときに①のヤマで得た知識に置き換えて思考することがあるんだ。
このことを「類推」とか「アナロジー」と言うんだ。
それって、アタシがストークに写真のシャッタースピードとF値とisoの関係の話をしたときに、ストークが「コップに水を貯めるのと同じや」って言ったことに相当するん?
ストークは流体力学が得意なんだよね。だから
・シャッタースピードは蛇口を開けている時間
・F値は蛇口の開度
・isoは流体の密度
・写真の明るさはコップに溜まった流体の重さ
って表現しているよね。多分、他の事が得意な人は、別の表現で理解するんだろうなって思うよ。
あ~・・・。新しいことを始めるっていう時に自分が得意な分野に考えるてそういうこと。せやから専門用語をやたら使うんや。
難しい言葉や専門用語を使う人とか使いたがる人の心理の一つにそういう背景があるんじゃないかなって思うんだ。
でもな、言わしてもらうが、コミュニケーションって会話のキャッチボールやんか。
アタシがその言葉ば理解してへんことに気づかんまま話を続けるということは、それはコミュ障やけんな。
そう易々とコミュ障って言葉使わないでよ。コミュ障って言葉はその人そのものを否定しているような感じがする・・・。
ああ、ごめんな。なんつーかな、会話が上手く成立しとらんけんね。それ、問題やろ?
そうだね。それでいちいち意味を聞き返すのも、こっちがストレスになっちゃうよね。
せやねん!なんとかならへんのん!?相手の事情を知ったところで、アタシのストレスば変わらんけんね!!
確かに相手の事情を知ったところで、自分も相手も変わることはできないよね。でも、対処法は考えることができるでしょ?
ターゲットが良く使う難しい言葉とか専門用語にはパターンがあると思うから、ちょっとめんどくさいけど、パターンを掴んだり、集計みたいなのをして、
「○○はこういう言葉よう使うけど、アタシには、ようわからんけん、もっとわかりやすくしてくれへん?」
とか言ってみたらどうかな?
それはターゲットがその言葉の意味をよく知らないまま使っている、つまりパターン①の「自分は賢いあるいは他人よりも上だということを示したい」がために、小耳にはさんだ難しい言葉を乱用するタイプになるから、パターン①の対処法を実践するんだ。
めんどくさいけど、一緒に仕事をするってそういうことなんじゃないのかな?
「難しい言葉ばかり使いよって、こいつはダメや!」ってレッテル貼りして強く当たって心理的排除をしようとするのは簡単だけど、それでその人とうまくやっていける?
その新卒、ファビーが持ってないものをたくさん持っているはずだよ?
その逆で、ファビーはその新卒が持っていないものを持っているよね。
こういう様々なグラフを持った人たちが集まって
この直線の位置を如何にして高いところに持っていくか?
っていうのが組織力でしょ?
・・・・まぁな。理解しあういうことが大事やけんな。
理解しあうってのは口で言うのは簡単だけど、実際難しいよね。
せやねん。ついカ~ッとなってな~・・。キツく当たってまうねん。
でも、理解しあう必要があるということに気づいているか、気づいていないかで大きく違うと思うよ。
その雰囲気を感じ取れる人にはついてくると思うよ。多少失敗してもね。
パターン③ 自分がその分野に秀でていることに気づいていないか、周りに合わせられない
あと、①の分野において、その新卒はAの地点にいるとするよね。
そしたら、「自分の周囲にいる人みんなA地点にいると勘違いしている」か、「みんなA地点にいるものとして話をしてしまう」かのどちらか。
前者の場合は、「あんなぁ・・・難しい言葉ばかり使いよるけど、高校生の時のアンタにそれ言うて会話が成立すると思うか?考えや。」って。
後者の場合は、「難しい言葉ば使えばアンタはラクかもしれんけど、ちょっとはこっちの身にもなってや。」って言えばいいんじゃないかな。
前のは分かった。後のは??難しい言葉使うのって新卒にとってラクやのん?
そもそも、難しい言葉や専門用語ってなんで生まれたかっていうと、説明するのが少々めんどくさい現象や事柄を一言で言うために生まれたと思うんだ。
例えば、「律速」って言葉。「ボトルネック」ともいうけど。
これは、A→B→C→D→Eっていう工程があって、B→Cの工程に1時間、他の工程は5分で済むといったときに、全工程1時間15分かかることになるよね。
ここで、全行程の所要時間のカギを握っていて、改善の手を加えるべき工程はB→Cでしょ?こいつのせいで全体の工程が「時間かかる」って評価されちゃうんだから。
こういうのが工程の「速さを律している」わけだから、「律速」っていうんだ。
ほぅ~。新卒のヤツ、よう「律速」って言葉使いよったけど、ディープルの説明でヤツの言うことば、少しは分かった気するなぁ~。
うん。本来は彼にそれを説明させるべきだと・・・
あ、彼女にそれを説明させるべきだと思うなぁ。
それでね、さっき僕がした話をいちいちするのがめんどくさい。だから「律速」という言葉が生まれて、律速という二文字で議論がスパスパッと進んでいく。そういう環境に彼女がいたわけだから、そのノリが残っちゃっているんだろうね。
そっか~。でも、これもさっきと同じやな。
会話が上手く成立せえへん。問題や。
対処法もさっきと同じで
「○○はこういう言葉よう使うけど、アタシには、ようわからんけん、もっとわかりやすくしてくれへん?」
って言ってみればいいんじゃないかな。
この言葉なぁ~・・・。「俺様系」に使ったらアカン気がする。
アカン・・・あ、ダメだね。
ターゲットが付け上がって、こっちが疲れちゃうね。
色々腹立って、悩んだけど、アカンのは「俺様系」だけなのかもしれんな。
そうだね。
「こいつ、難しい言葉や専門用語ばかり使っててムカつく」
っていう現象・・・というか気持ちを分解して構造化して、分析してみると、
色々な対処法があって、各々対処すればいい関係が築けると思う。
どう対処してもいい関係が築けそうにないのが「俺様系」なのかな。って思うなぁ。
アタシ、全部「俺様系」やと思うとった。無駄に腹立てて勝手に疲れよったのかも・・・。
あ、うん!僕が言いたかったのはそこなんだ!
ようストークがな、「俺らは”あらゆる物事が組み合わった状態”の現象を観察する。その組み合わせをいかにして要素要素に分解して構造化し、すべてを理解した状態で、再構築して観察した現象を再現するか?この能力を磨いてきたい」っていうとって・・・なんか、それに似たような感じがする。
人の言動や行動もある意味一つの「現象」でしょ?だから、一緒に仕事をする以上、それを「理解」しなくちゃいけないと思うんだ。これは人が人とかかわるとき、どの立場の人も全員やらなきゃいけないと思うんだ。
ま、やらなアカン、「理解しなくちゃいけない」って思たら、自分に重圧がかかるけん、せやから、「理解」する必要性を学んで、頑張ってみる。これだけでも価値はあると思うけん。
実際、アタシは「理解」する必要性すら知らんかったんやから。これで一つええ勉強になったわぁ。
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