資料請求番号:PH12
なぁ、一眼レフの撮影モードに「シャッタースピード優先モード」ってのがあるやろ?
このシャッタースピードって何なん?
ああ、それはな~カメラのシャッターが開いている時間のことを言うけん。
ふぅん・・・。カメラのシャッターが開くって、カメラの中で何がどうなっとるん?
その、シャッターが開いている時間とやらが、長かったり、短かったりすると、写真ってどうなるん?
こういうモードがあるってことは、これを上手く活用してるカメラマンがいるってことなんな?どう活用していけばええん?
(うわ~っ、ストークに色々聞かれるとすぐに頭がパンクしちゃう~)
今回は、その辺のお話を一つずつやっていくけんね!
今回はカメラの「シャッタースピード」の解説ということで、
シャッタースピードが変わると写真の何が変わるのか?そして、それはなぜ変わるのか?について図と実際の写真を使用して説明していきます。
その後、シャッタースピードの知識を応用した写真表現について説明していきます。
シャッタースピードは露出時間とも言います。
露出時間、つまりカメラのシャッターが開いてセンサーが露出している時間を表します。
この時間にセンサーに光があたって目の前の景色がセンサーにインプットされます。
一眼レフって言うのはな、普段こんな風にセンサーの前にミラーがあって、そのミラーに映る景色をファインダーで覗くんやけど・・・
シャッターボタンを押すとな、ミラーが立ち上がって、センサーに光が当たるようになるけん!
つまり、このミラーが立ち上がって、センサーに光が当たっている時間がシャッタースピードというわけなんか。
センサーが露出している時間やから、露出時間というのも納得たいね。
なぜ、状況に応じてシャッタースピードの目安が変わるん?
それは、シャッタースピードが写真の明るさと大きく関係しとるからなんよ!
さっき、ストーク、シャッタースピードは「センサーに光が当たっている時間」って言っとったけんね!明るい写真を撮りたいときは、シャッタースピードを遅くするんよ。
あ~・・・。センサーに光が当たっている時間ば長くなるわけか~。そしたら、センサーにたくさんの光が当たるたい。
なるほど、写真の明るさって言うのはセンサーに当たる光束を露出時間で積分して決まるわけやんな~。
(・・・最後の方、よく分かんないことを言っていたような気がするけど。)
そう、その通り!
シャッタースピードが遅い(=露出時間が長い)写真とシャッタースピードが速い(=露出時間が短い)写真。どちらが明るいと思いますか?
センサーに光が当たっている時間が長ければ長いほどたくさんの光がセンサーに当たりますよね。
つまり、シャッタースピードが遅いほうが写真は明るくなります。
逆にシャッタースピードが速いとセンサーに光が当たっている時間が短くなるので、写真は暗くなります。
そうやって考えると、晴れた日よりも曇りの日の方が、屋外よりも室内の方が、昼よりも夜の方がシャッタースピードを遅くせないかんのも納得やな。
周りば暗いとセンサーに当たる光束が小さくなるわけやけん、長い時間光を集めていかんといかんのか~。
次に、周囲の環境が変わった時のことを考えましょう。
例えば周囲が暗くなると、センサーにあたる光が弱くなってしまいます。(このことをストークは”光束が小さい”と表現しています。)
したがって、暗い環境ではシャッタースピードを遅くして、光を集める時間を長くすることで、写真の明るさを確保するのです。
周囲が明るい場合は、光を集める時間が短くても十分な写真の明るさを確保できます。
写真を撮るという行動を、バケツに水を貯めるという行動に置き換えて考えてみましょう
・周囲の明るさを水道から出てくる水の勢い
・シャッタースピードを蛇口を開けている時間
・出来上がりの写真の明るさをバケツの中の水の量
に喩えてみましょう。
バケツの中の水が1Lに達したとき、ちょうど良い明るさの写真が撮れるとしましょう。
晴天の昼間、周囲がとても明るい時は蛇口からドバドバとたくさんの水が出てきているイメージです。1秒あたりに200mLの水が出てきています。この場合、バケツの中の水を1Lにするのに必要な時間は5秒間です。
次は夜でしかも周囲の街灯も少なく周囲がとても暗い状況を考えましょう。今度は蛇口からチョロチョロとゆっくり水が出てきているイメージです。1秒あたりに10mLしか水が貯まりません。この場合、バケツの水を1Lにするには100秒もの時間がかかります。
水道から出てくる水の勢いというのは、周囲の明るさに相当します。だから、周囲が明るいときはシャッタースピードを速く(=露出時間を短く)、周囲が暗い時はシャッタースピードを遅く(=露出時間を長く)設定するのです。
あとな、たまに写真がブレてしまうことがあるんやが、ブレない写真を撮る方法ってないんか?
そのブレというのも、シャッタースピードと大きく関係しとるんよ。
失敗写真の例としてブレがあります。シャッタースピードが速い写真と遅い写真。どっちがブレやすいと思いますか?
例えば、センサーに光が当たっている間に、被写体が動いてしまったら?これがブレになります。被写体が動いているとして1/1000秒と1/10秒とではどちらのほうが移動距離が多いかというと後者ですよね。
つまり、シャッタースピードの遅い1/10秒のほうがブレやすいことになります。
そうか。センサーが露出している間に光を集めているわけで、その間に被写体が動いとったら、
動く前の位置からも動いた後の位置からも光を集めることになってまう。これがブレなんやな~。
せや!せやから、被写体が動く場合には、シャッタースピードを速くしてあげなくちゃいけないけん。
あと、手ぶれにも気を付けないといけん。
あまりにもシャッタースピードが遅くなってまうと、しっかり手で固定して撮っているつもりでも、カメラ自体が揺れてしまってブレができるんか・・・。
せや。最近のレンズには手ぶれ防止の機能があるけど、それを使って焦点距離50㎜なら、大体1/5秒くらいが手ぶれが出ない限界なんかな~て思う。
それよりも長いシャッタースピードが必要なら、三脚で固定しないといけないけん。
こちらは宮城県仙台市にある秋保大滝の写真です。
一枚目の写真と、二枚目の写真でちょっと印象違うのわかると?
一枚目の写真は、なんだか躍動感があって、二枚目の写真は神秘的・・・というか、滝がまるで白いカーテンのようやな~。
せや。一枚目の写真のシャッタースピードは1/500秒、二枚目の写真のシャッタースピードは1/10秒にして撮ったけん。
あ~。シャッタースピードが速いと一瞬の時間を切り取ることができるけん、水飛沫まで鮮明に移すことができて、
シャッタースピードが遅いとセンサーが露出している間にその水飛沫が下へ移動するところまで映るから、まるで水滴が線の様に映ってカーテンみたいに見えるんか~。
おもろいなぁ~。
一枚目は滝のダイナミックさを表現してみました。一瞬を撮ることによって、水滴の弾きを強調しました。
二枚目は滝の流れを表現してみました。シャッタースピードを意図的に遅くしてブレを利用することで、流れを表現することができるのです。
これは仙台城跡から撮った仙台の夜景。
※シャッタースピード25秒、F8、ISO 100
仙台か~。少し前までスカイマークの福岡-仙台便があって東北行きやすかったよなぁ~。
シャッタースピードはどのくらいの長さにしとるん?
25秒
25秒・・・えらい長いな。もちろん三脚なんよな?
うん!
でもさ、F値を低くしたら、そんなに長い時間シャッターを開けっぱなしにしなくてもええんやないん?
いや、風景写真はね、F8くらいがちょうどええけん、あまりF値を低くしすぎると、ボケが出てきちゃう。
風景写真にボケが出るのはあまりよくないけん。
※F値の解説
[blogcard url=”http://shimaphoto03.com/photo/f-value/”]
周囲が暗くてF8まで絞るとなると、シャッタースピードを遅くして光を集める時間を長くするしかないのです。
あと、ISOを高くしても明るい写真が撮れるって聞いたことあるな~。
ISOもあんまり上げすぎない方がええけん、上げるとノイズだらけの写真になる。
確かにISO感度を高めれば明るい写真が撮れますがノイズだらけになってしまいます。
[blogcard url=”http://shimaphoto03.com/photo/iso/”]
せやから、結局、三脚使って極端にシャッタースピードを遅くすることでキレイな夜景が撮れるんやな~!
なるほどな~。
シャッタースピードが速いほどブレにくいけど暗い写真ができる。
シャッタースピードが遅いとブレやすいけど明るい写真が撮れる。
シャッタースピードを変えることによって色々な絵作りができる。ということになります。
この3つの事を抑えておいて、周りの明るさに合わせたシャッタースピードの感覚がついてくると、写真がブレてしまったとか、そういう失敗は防げるようになるけんね!
それどころか、ブレを利用して、自分の思い通りの絵作りをすることもできるんよ。今回紹介した滝の写真のようにな~!
あと、流し撮りと言うて、動いている被写体に対してだけピントを合わせて周囲をブレさせてその被写体の躍動感を表現する方法もあるけん!
こっちのページでは新幹線の流し撮りの方法を説明しているから、ぜひ見てみてな~!!