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心の問題

子ども向けアニメに見る、子ども間のコミュニケーションの理想像

投稿日:2017年5月4日 更新日:

「ひみつのここたま」から人間の子どもたちが学ぶべきこと

私は、20代後半の大人ではあるが、たまに「とっとこハム太郎」や「ひみつのここたま」と言った、子供向けアニメを見る。最近は「ひみつのここたま」が流行っており、先日映画がロードショーされたばかりである。大人である私が子ども向けアニメを見ると、子供向けアニメには「子ども間のコミュニケーションの理想像」が描かれていると感じる。今回は、「ひみつのここたま」を例にとり、子ども向けアニメで子どもたちに伝わってほしいことを記したいと思う。

ひみつのここたま 概要

まず、今回注目する「ひみつのここたま」というアニメについて簡単に説明する。「ひみつのここたま」のコンセプトは「モノを大切にするといいことがある」である。「ひみつのここたま」では「こころ」という名の女の子が主人公であり、その子が色鉛筆を7年間大切に使っているうちに、色鉛筆から「ラキたま」と呼ばれる神様が生まれ、その神様は、モノを大切にしてくれたお礼に、神様が使える“魔法”を用いて主人公「こころ」の幸せを手助けする。と言ったお話である。
神様と言っても風貌は身長約5㎝くらいの妖精に近く、それぞれのキャラクターが大変愛らしい。大切に使用されたモノ(ピアノ、本、テレビなど)ごとに様々なキャラクターが生まれており、現在は10種類以上の神様が生まれている。
本作品は大人が子どもに教示する「モノを大切にしなさい」という内容を「モノを大切にするといいことがある」という柔らかい言葉にし、それをアニメの世界で具体化したものといえよう。

参考:人に何かを伝えたいときに、伝わりやすい言い方:こちら

トランプの神様 ライチ

本作品には、トランプカードの神様であるライチというキャラクターが登場する。本キャラクターは先週に登場した新キャラで(本アニメは既に70回程度放送されている。2017年5月4日現在)、水色を基調としたデザインのかわいらしい男の子である。この子は他のここたまが通常に行える行動
・俊敏にたまごに入る(たまごはここたまの部屋のようなもの。ここたまは適宜、たまごに入る必要に迫られる時がある。その理由は今回の議論の本質ではないので割愛する。)
・魔法を使う
といった行動ができないうえに、身体能力も低い(他のここたまが簡単に登っている階段を登れない)。
このようにライチ君は我々の人間社会における「普通の子が普通にできることができない子」という、成長の遅れた子と言うように投影できる。

周囲のここたまの行動

上記のような成長の遅れた子に近いライチ君に対して、ここたまたちが行った行動は
・俊敏にたまごに入る練習を行う(何度も)
・魔法の呪文が分からないライチ君のために一緒に魔法の呪文を考えてあげる
・魔法使用時の体の動作のコーチをする
といった、ライチ君を応援するような行動に出ている。そして、最終的にライチ君は俊敏にたまごに入ることができるようになり、魔法も使えるようになった。
魔法を使って人間を幸せにするのがここたまの仕事なので、ライチ君が成しえたのは「ここたまとしての存在の肯定」である。実際に魔法が成功した際にはライチ君にも「自己肯定感」というものが芽生えていたと想像する。それができたのは、周囲にいたここたまたちの応援があったからである。こうして「自己肯定感」を育むことができれば、生きることが楽しくなってくるのである。

参考:自己肯定感を持つ(自分を好きになる)ことの大切さ:こちら

我々の社会の現実

私たち人間社会に上記の問題とその解決手段を投影し、それを実現させようとするのは不可能と私は判断している。私が以前論じた「いじめの本質」にあるように、成長の遅れた子に対し、子どもは動物の本能むき出しで、見下し、からかい、いじめるためである。実際の子ども社会で、ライチのような子がいたら、ライチ君はいじめられ、生きる上で大切な「自己肯定感」も喪失していたであろう。

子ども向けアニメは子どもたちのコミュニケーションの理想像を描く

みんなが当たり前にできることができない子を仲間外れにしたり、いじめたりせず、みんなで成長を応援して、その結果として今までできなかったことができるようになったら、みんなで喜びを分かち合う。そんな子ども間のコミュニケーションができたら、現在、多くの人間が救われていると想像する。「ひみつのここたま」のような子供向けアニメでは、そういった人間の子どもたちの理想像を描いていると言える。
私はこのような、理想の世界が好きで、たまにこのような子供向けアニメを観るのである。

アニメのような理想の世界は大人が創るべきものである

私は、「ひみつのここたま」などに表現される理想の世界を現実の子ども社会に投影するのは「不可能」と述べたが、これは条件つきである。「大人の介入」によって、その理想の世界が創られる可能性はあると考える。すなわち、「いじめの本質」にて語った、“秩序”を整えることにより、アニメで描くような理想の世界に近づけることができると考えているのである。いじめやそれに関連した自傷行為が問題になっている昨今、現在の教育者(義務教育課程の先生と管轄のお役所)には“秩序”を整える仕事ができていないと考える。もう少し、いじめについて向き合い、具体的な案と対策が出ないものだろうか。私としては悶々としているところである。

理想像事例:くるりんちゃんとハム太郎

以後、子ども向けアニメが創る、子どもたちの間のコミュニケーションの理想像と思われる事例を挙げていく。題にあるくるりんちゃんというキャラクターは「とっとこハム太郎」で登場する。この子はなかなかにわがままで困った子であり、私から見ても「友達にしたくないな」と思うような子である。しかしながらハム太郎はくるりんちゃんと一緒に遊ぶ方法を必死になって考える。彼の頭の中にはまるで「仲間はずれ、いじめ、からかい」という言葉がスッポリと抜けているかのようである。ハム太郎の呼びかけで、くるりんちゃんはハムちゃんずと打ち解けていく。現実の子どもの世界にも一人くらいハム太郎のようないい意味で「抜けた」子がいると救われるものだと思う。

理想像事例:ポストの神様ミシルと「こころ」

「ひみつのここたま」の話に戻るが、本作品には郵便ポストから生まれた神様、ミシルが登場する。この子は自己主張の激しい女の子で、「私が女王様になる」と言っては、周囲の事情を顧みず、迷惑ばかりかけている。ここたまたちが「もうミシルと一緒にいるのは嫌」と感じ始めたころ、主人公であるこころはミシルに「なぜこんなイタズラしたの?」と優しく問いかける。ミシルは単にみんなとお友達になりたいからみんなの気を引こうとしただけだったのである。こころの優しい問いかけとミシルの本心の打ち明けによって、ここたまたちとミシルは打ち解けていく。
このとき、こころがした質問と同じような質問を我々の社会における教育者が行ってみてはどうだろうか?この事例は、理想から離れていくここたまたちを、こころが理想形に近づけたと言える。

理想像事例:自己肯定感が欠如したパリーヌとここたまたち

「パリーヌ」という、リンスインシャンプーから生まれた男の子のここたまがいる。彼は心配性で、臆病で、「自分なんか・・・」が口癖であり、自己肯定感が枯渇していると考えられるここたまである。一体誰が彼をこんな性格にしてしまったのかは不明だが、「いきづらそう」という雰囲気を醸し出している。そんなパリーヌ君がとある失敗をしてしまったときに、たまごの殻に閉じこもって出てこなくなってしまった時があった。その時は他のここたまの魔法によって解決したのだが、それまでの間にここたまたちは一生懸命に「パリーヌ出ておいでよ!」と声をかけていたのである。ここに、人間の子どもたちのコミュニケーションの理想像が見えるのである。パリーヌ君もここたまたちの大切な仲間であり、そんな仲間が苦しんでいるときは、みんなで困り、対策を考えるのである。

話の本筋は変わってしまうが、パリーヌ君が落ち込んで卵の殻に閉じこもってしまった際、他のここたまたちまでネガティブになってしまうという描写があった。自己否定、マイナス思考と言った不健康な心と言うのは周囲に伝染するということを素直に表した描写であったと振り返る。私たちは(少なくとも私)いつも周囲に不健康な心を見せて、周囲を疲弊させていないだろうか?もしそれが正しいとするならば、その不健康な心の伝染を察知して離れてしまった人がいるだろう。それは極めて「もったいないこと」であると反省しなければならない。

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