資料請求番号:PH14
本記事では、写真の明るさを決定する大切な要素の一つであるiso感度についての説明です。一通りiso感度の説明をした後、iso感度をマニュアルにするとキレイな写真が撮れるということを説明します。
isoはアイエスオーとかイソとか呼ばれます。また、感度という名前がついているようにiso感度は
「カメラのセンサーが光を感じる能力」を表します。
iso感度は高くすれば高くするほど、光を感じやすくなるので写真が明るくなります。
じゃあ、iso感度を高くすれば高くするほどいいんだね!だって、シャッタースピードが短くても明るい写真が撮れるということは、動きのある被写体をビシッと止めることができるし、F値を絞っても良いということは被写界深度を深くできるから広い範囲でピントの合う写真が撮れるよね!
いえいえ、そうとは限らないのです。
確かにiso感度を高くすることによって明るい写真が撮れます。シャッタースピード(以下、SSと言います)やF値の自由度が出るので、思い通りの写真を撮りやすくなります。
iso感度を2倍にすれば明るさは2倍になりますから「SS 1/20 iso1600」と「SS 1/10 iso800」はF値が同じなら同じ明るさになります。isoを高くしてSSを短くすればそれだけ手振れのリスクを抑えることができます。
「F5.6 iso800」と「F8 iso1600」も同じ明るさになります。F5.6では風景を撮ろうとするとどこかがボケたり、集合写真を撮ろうとすると奥にいる人の顔がボケたりしますが、F値を上げることでこれは改善します。
しかし、iso感度を上げることによる重大なデメリットがあります。それは写真がザラつくことです。
デジタルカメラでは、センサーに当たった光を電気信号に変えて画像を作ります。ここでiso感度を高くするということは、電気信号を増幅させることに相当します。電気信号を増幅する過程でノイズも一緒に増幅させてしまいます。
従って、iso感度を高くするとノイズが目立つ写真が出来上がってしまいます。ノイズの目立つ写真のことを「ザラついた写真」と呼ぶことがあります。
iso感度が上がるとザラつくと申しましたが、具体的にどうかわるのでしょう?今回は「倉敷フクロウの森」にいるキング様に被写体になっていただき、そのザラつき具合を実感していただきたいと思います。
※フクロウの森のWebサイトはこちら(http://owls-cats-forest.com/free/owls-kurashiki) Twitterも宣伝しておりました(@oOshiba_tanOo)
F5.6 SS 1/5 iso250
こちらがキング様でございます。色々なiso感度でキング様を撮影し、目元の部分を拡大した写真を並べてみます。
F5.6 SS 1/15 iso800
F5.6 SS 1/50 iso3200
F5.6 SS 1/250 iso16000
この辺からザラつきが顕著になっているのがわかりますでしょうか?
F5.6 SS 1/400 iso25600
かなりザラついています。
iso感度を高くすればシャッタースピードを短くしても明るい写真が撮れることは確かですが、写真の画質は悪くなってしまいます。例えばフクロウが動き回る被写体ならisoを上げて撮るべきですが、フクロウは基本動じない動物ですので、1/15という長いシャッタースピードにしてもしっかりとした写真が撮れます(手振れの方が問題になってくれるレベルです)。
もし、お手元の一眼レフカメラのiso感度の設定がオートになっている場合、マニュアルに変更することをオススメします。iso感度をオートにしていると、カメラが不必要にiso感度を上げてくる可能性があるからです。
今回のケースでは、SSは1/15で十分です。その時のiso感度は250でした。これは、私がその場でSS1/15ならブレずに撮れると判断し、それに合わせてisoを250に設定しています。このプロセスをカメラ任せにしてしまうと、SS 1/400, iso25600 に勝手に設定さてれてしまう可能性があります(フクロウの森の店内は暗めなので、おそらくオートにしていたらかなり高いiso感度になっていたと思います)。
SSは長くてもいいのに、iso感度を高くしちゃうのはもったいないということなのね!
今回はiso感度について説明しました。iso感度を高くすれば明るい写真が撮れますが、写真にザラつきが出てきてしまいます。したかって、iso感度はマニュアルにして低いiso値(100~400程度)に設定し、これでは明るさが足りなくて満足いく写真が撮れない!と思ったときにiso感度を上げていくことをオススメします。
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夜景を撮ると画質が悪くなるのはこのためだったのですね、勉強になりました